2009年1月23日
AMR コーポレーション、2008年度第4四半期に3億4,000万米ドルの損失を計上
輸送能力削減により単位収益は改善したものの、燃料価格高騰(対前年度比)による
燃油費増大が1億3,300万米ドルに
特別費用を除いた第4四半期の純損失は2億1,400万米ドル
2008年度通期では21億米ドルの損失を計上、特別項目を除いた損失は12億米ドル、燃料
価格高騰により燃油費は前年度比27億米ドル増
2009年度の経済的不確実性と不安定な燃油費に対応し、輸送能力のさらなる削減、
グローバルネットワークの強化、機材入れ換え推進、貸借対照表と定時発着への注力を計画
米国テキサス州フォートワース発(2009年1月21日)-アメリカン航空(本社:米国テキサス州フォートワース)の親会社であるAMR コーポレーション(同)は、2008年度第4四半期の決算について、純損失を3億4,000万米ドル(一株あたり1.22米ドル)と発表しました。
2008年度第4四半期決算には2つの特別費用が含まれています。まず、機体検査、施設償却、そして直近の4ヶ月間に実施された輸送能力削減に伴う退職金費用からなる2,300万米ドルの費用、ならびに2008年にパイロットの早期退職に伴って生じた非現金年金関連の調停費用1億300万米ドルです。後者では、関連する確定給付型年金制度の未計上の損益を案分して計上することが求められました。
これらの特別費用を除外した場合、2008年度第4四半期の損失は2億1,400万米ドル(一株あたり0.77米ドル)でした。
今期の決算に対し、2007年度第4四半期は6,900万米ドル(一株あたり0.28米ドル)の純損失でした。これには、AMR所有のARINC株式売却に伴う1億3,800万米ドルの利益、AAdvantage®マイルの有効期限変更に伴う3,900万米ドルの利益、24機のMD-80型機退役に伴う6,300万米ドルの費用が含まれていました。これらの特別項目を除外した場合、2007年度第4四半期は1億8,400万米ドル(一株あたり0.74米ドル)の損失でした。
2008年度通期において、AMRは21億米ドル(一株あたり7.98米ドル)の純損失を計上しました。第4四半期に発生した総額約1億2,600万米ドルの特別費用に加え、2008年度通期の決算には、American Beacon Advisors売却に伴う4億3,200万米ドルの利益、施設、退職金、駐機に伴う約9,100万米ドルの費用、2008年後期に行った輸送能力削減に伴い航空機と路線について発生した約11億米ドルの非現金の減損費用が含まれています。これらの特別項目を除外した場合、2008年度通期は12億米ドル(一株あたり4.57米ドル)の損失でした。
2007年度にAMRは5億400万米ドル(完全希薄化後一株あたり1.78米ドル)の純利益を計上しました。2007年度通期の業績には、第4四半期に発生した特別項目による総額1億1,500万米ドルの利益に加え、以前の期に累積した給与・給付金費用に関連した3,000万米ドルの費用が含まれていました。これらの特別項目を除外した場合、2007年度通期は4億2,000万米ドル(完全希薄化後一株あたり1.50米ドル)の利益でした。
過去最高の水準に達した不安定なジェット燃料の価格は、2008年第4四半期にも引き続き課題となりました。当四半期には、ガロンあたり2.60米ドルのジェット燃油費を計上し、前年同期の2.41米ドルに対して8%の増加となりました。2008年度通期では、ガロンあたりジェット燃油費が過去最高の3.03米ドルとなり、2007年度通期の2.13米ドルと比較して42%の増加となりました。この結果として、2008年度第4四半期と通期に負担した燃油費は、前年同期の価格で支払った場合と比較して、それぞれ1億3,300万米ドルと27億米ドル増加しました。
AMRコーポレーション会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)のジェラルド・アーピィー(Gerard Arpey)は、次のように述べています。「2008年度第4四半期と通期の業績には、各航空会社が昨年直面した課題が反映されています。過去最高の燃料価格と経済低迷に対処する際に、輸送能力の削減、流動性の強化、収益拡大のための取り組みが役立ったと当社は確信しています。これらの取り組みと機材刷新により、2009年度の経済的不確実性、旅行需要の減退、不安定な燃料価格に対応する上で、より強固な基盤に立つことができたと確信しています。輸送能力や機材計画、バランスシートの修復、燃料価格のヘッジ、収益拡大プログラムに至るまで、保守的に、かつ規律をもって経営を続ける考えです。困難な1年となった2008年度において、社員が献身的に取り組んでくれたことに感謝したいと思います。まだ大きなハードルは残っていますが、2009年度には勢いを取り戻すことができると、慎重な見通しを持っています」。
さらに、oneworld のメンバー各社と共に行った独占禁止法からの免除申請が承認されることで、グローバルネットワークの強化が期待できると、アーピィーは付け加えました。これによりアメリカン航空が、ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空と共に計画している共同事業へ道が拓かれ、他のグローバル航空アライアンスに対するoneworldの競争力も高まると期待されます。またアーピィーは、昨年開始した定時発着と顧客満足の改善に向けた取り組みも発展させたいと述べました。
AMRは本日、アメリカン航空のMD-80型機と代替予定のボーイング737-800型機76機に関して、納入スケジュールを更新しました。ボーイング社からの納入が遅れている結果、737型機29機を2009年度中に(先の計画では36機)、39機を2010年度中に(同じく40機)、8機を2011年度第1四半期中に受領することとなります。最初の納入は2009年第1四半期末頃になるとの見通しです。
経済的不確実性により、AMRは2009年度中に納入が行われなくなった7機の737型機について、MD-80型機を使った代替輸送は行わないことを決定しました。この決定の結果、AMRの2009年度の主要路線輸送能力の削減は、10月に発表されたガイドラインを1%以上上回る予定です。(2009年度に予想される輸送能力については、下記のガイダンスのセクションで言及されています)
財務および運航実績
第4四半期において、アメリカン航空の有効座席1マイルあたりの旅客収益(単位収益)は、特別項目を除外して前年同期比5.5%の伸びとなりました。
経済状況や、依然として厳しい燃料価格を背景として、輸送能力削減が継続する中、第4四半期の座席有効マイルは前年同期比8.3%の減少となりました。
搭乗率(座席占有率)は第4四半期として過去3番目に高い78.3%に達しました。前年同期は過去最高の80.2%でした。平均運賃を表す収益率は、特別項目を除外して、前年同期比で8.1%改善し、15四半期連続で前年同期比増を達成しました。
搭乗率(座席占有率)は第4四半期として過去3番目に高い78.3%に達しました。前年同期は過去最高の80.2%でした。平均運賃を表す収益率は、特別項目を除外して、前年同期比で8.1%改善し、15四半期連続で前年同期比増を達成しました。
確定済みの便変更、アップグレード購入、機内販売食事サービス、手荷物料金などによる第4 四半期のその他の収益は、前年同期比9.7%増の5億4,500万米ドルでした。
2008年度通期の収益は前年度比3.8%増の約238億米ドルとなりました(2007年度の特別項目を除外)。
第4四半期の有効座席1マイルあたりの経費(単位経費)は、特別項目を除外して、前年同期比6.8%増加しました。燃油費と特別項目を除外した場合、第4四半期の有効座席1マイルあたりの経費は前年同期比6.8%増でした。この経費増は2008年度後半に行った輸送能力削減、材料費と補修費の高騰、外国為替費用によるものでした。
貸借対照表のアップデート
AMR は第4四半期にも引き続き貸借対照表の強化に取り組みました。
第4四半期末時点でのAMRの現金および短期投資残高は、制限付き残高の4億5,900万米ドルを含む36億米ドルでした。これに対し、前年同期末の現金および短期投資残高は、制限付き残高の4億2,800万米ドルを含む50億米ドルでした。先に開示されたとおり、AMRは第4四半期末において、約5億7,500万米ドルの現金を、燃油費ヘッジの取引相手に対する担保として提供しました。2008年度末の現金残高に反映されている項目として、長期負債と設備リースに関する10億米ドル超の定期的元本償還、当年度に行った約8億8,000万米ドルの設備投資、27億米ドルの燃油費増額(対前年度比)が挙げられます。
資本金融市場の悪化にもかかわらず、AMRは2008年度中にさまざまな資金ソースから20億米ドル近くを調達しました。これには、American Beacon Advisorsの売却、普通株売却、極度貸付枠からの借入、そして、2008年第4四半期に締結された約2億米ドルのリースバック条件付き売却取引など、航空機材関連の資金調達が含まれていました。また、納入スケジュールを設定したボーイング737-800型機76機の大半について、一定の条件を前提として資金調達の取り決めを結びました。
長期負債、設備リース債務、空港施設免税債の元本、航空機オペレーティングリース債務の現在価値の合計額であるAMRの総負債額は、前年同期末時点の156億米ドルから、2008年第4四半期末に151億米ドルに削減しました。総負債額から制限付きでない現金と短期投資を差し引いたAMRの純負債は、2008年第4四半期末時点において、120億米ドルとなりました。これに対し、前年同期末は110億米ドルでした。
AMRは、従業員向けの確定給付型年金制度に対し、2008年度中に必要な7,800万米ドルの全額を支払いました。2002年以来、AMRは確定給付型年金制度に20億米ドル近くを拠出しており、従業員に対する重要なコミットメントを続けています。
第4四半期および直近のハイライト
- アメリカン航空はボーイング社との間に、ボーイング787-9型機「ドリームライナー」42機の購入契約を締結し、最大58機の同機を追加購入する権利を取得しました。当初のボーイング787-9型機「ドリームライナー」42機の購入については、特定のコンティンジェンシー条項が前提条件となっています。アメリカン航空は、同機の導入により燃油費とメンテナンス費用の節約や環境への影響削減を実現し、業界最先端の商品とサービスを長期的に提供するという目標が達成できると確信しています。
- アメリカン航空は、9月30日より、米国内外のすべての空港において、PriorityAAccessSMサービスのご提供を開始しました。PriorityAAccessは、エリートステータスをお持ちのアメリカン航空AAdvantage®会員、ファーストクラスとビジネスクラスでご旅行のお客様、AAirpassプログラムをご利用のお客様、エコノミークラス正規運賃をご購入のお客様を対象として、専用のPriorityAAccessチェックイン、セキュリティチェックレーン(用意されている場合)、ゲートでの専用搭乗レーンをご利用いただくことにより、簡単で快適なご旅行をお楽しみいただくサービスです。
- アメリカン航空は、特定の空港からご出発のお客様に、搭乗券を携帯電話またはPDA で受け取ることができるサービスを導入しました。このモバイル搭乗券は、二次元バーコードを利用し、シカゴのオヘア国際空港、ロサンゼルス国際空港、ジョン・ウェイン・オレンジカウンティ空港から国内にご出発のお客様向けとなっています。モバイル搭乗券は、米国運輸保安局(TSA)との提携に基づき展開されています。
- アメリカン航空はダラス・フォートワース国際空港とスペイン、マドリードとの間に2009年5月1日からデイリーノンストップ便を就航すると発表しました。この路線の発表は、ブリティッシュ・エアウェイズとイベリア航空との共同事業計画と、独占禁止法からの免除申請が認可されることを期待したものであり、アメリカン航空が米国と欧州との接続を強化、拡大する上で、同便就航はそのは第一歩となると考えています。この申請と共同事業計画の詳細についてはwww.moretravelchoices.comをご覧ください。
- アメリカン航空は、『Global Traveler』誌の読者から3 年連続で「Best Airline for Domestic First
Class」賞を授与されました。年に1度実施されるこのGT Tested Awards プログラムは、31,400人以上のビジネス・レジャー旅行客を対象に調査を行い、2008年度最高のビジネス旅行サービスとラグジュアリー旅行サービスを選定しました。『Business Traveler』誌の読者は、2008年度の「Best Airline for First-Class Service in North America」にもアメリカン航空を選出しています。この賞は、同誌の読者を対象としたオープンエンドの調査で選定されます。
ガイダンス
主要路線および連結ベースの輸送能力
AMR は、2009年を通じた主要路線の輸送能力が前年同期比6.5%以上減少し、そのうち米国内での輸送能力は約9%の減少、国際線は2.5%以上の減少になると予想しています。2009年度通期の連結ベースの輸送能力は前年同期比7%近くの減少となる見込みです。
AMR は、2009年第1四半期の主要路線の輸送能力が前年同期比8.5%以上の減少となり、そのうち米国内では11.5%以上の減少、国際線では4%近くの減少になると予想しています。連結ベースでは前年同期比8.5%以上の減少と予想しています。
AMR は地域関連会社による2009年第1四半期の輸送能力が前年同期比約9.5%減となり、2009年度通期では前年比で8%以上の減少になると予想しています。
燃油費とヘッジ
燃油費は非常に不安定な状況が続いていますが、AMR は2009年第1四半期の平均システム価格をガロンあたり2.04米ドル、2009年度通期では2.06米ドルとして計画しています。AMRは、2009年第1四半期に消費が予想される燃料のうち、45%をバレルあたり平均93米ドルの原油価格相当額(ジェット燃油費ではガロンあたり2.58米ドルに相当)にてキャップし、42%については平均最低基準価格をバレルあたり68米ドルの原油価格相当額(ジェット燃油ではガロンあたり1.97米ドルに相当)に設定しています。また、2009年度通期で消費が予想される燃料のうち、35%を平均94米ドルの原油価格相当額(ジェット燃油費ではガロンあたり2.59米ドルに相当)にてキャップし、32%については平均最低基準価格をバレルあたり67米ドルの原油価格相当額(ジェット燃油費ではガロンあたり1.94米ドルに相当)に設定しています。1月16日現在の2009年度原油平均先物価格は、バレルあたり51米ドルを超えています。第1四半期に消費が予想されるジェット燃料は、連結ベースで6億7,700万ガロンです。
主要路線および連結単位原価(特別項目を除く)
2009年第1四半期の主要路線の単位原価は、前年同期比2.9%減少すると予想され、第1四半期の連結ベースの単位原価は、前年同期比3.2%減少すると予想されています。
2009年第1四半期の燃油費を除いた主要路線の単位原価は、前年同期比10.2%増加すると予想され、燃油費を除いた連結ベースの単位原価は、前年同期比9%増加すると予想されています。
2009年度通期の主要路線の単位原価は、前年比6.6%減少すると予想され、通年の連結ベースの単位原価は、前年比7.1%減少すると予想されています。
燃油費を除いた2009年度通期の主要路線単位原価は、前年比9.2%増加し、同じく燃油費を除いた通年の連結ベースの単位原価は、7.6%増加すると予想しています。
2009年度の単位原価を押し上げる要因には、確定給付型年金制度関連の費用および従業員と退職者を対象とした医療費の増加、施設料・着陸料の増加、定時発着の改善に向けた取組みなど、本日発表された2009年度の輸送能力削減に伴う単位原価への圧力が含まれます。
最大の単位原価押し上げ要因は年金関連の費用の増加であり、主な原因として挙げられるのは、株式市場全体の低迷に伴い、2008年度の年金資産への投資リターンがマイナスとなったことです。2008年末の時点においてAMR の年金制度における累積給付義務(ABO)は約69%であり、これに対し2007年末は96%でした。大きな低下が発生したものの、保守的な投資ポートフォリオを維持しており、大部分は米国債と米国エージェンシー債に置かれています。この結果、確定給付型年金制度を持つ他の企業と比較して、自社の年金に対する資金手当状況の悪化が軽微で済んだと考えています。コンサルティング企業であるMercer の推定によれば、S&P 1,500企業による(米国内外の)年金制度のABO拠出状況は、2007年末から2008年末までの間、約33パーセンテージポイント低下しました。